グルテン


発酵生地は「グルテン」の働きで膨らみます。小麦粉の中にはグルテニンとグリアジンという2種類のタンパク質が含まれており、このタンパク質が水を吸収して次々とつながり、網目状の構造の「グルテン」になります。小麦粉に水を加えて捏ねると独特な粘り気と弾力が生まれ、「グルテン」が形成されたことが判ります。
この生地を発酵させると、酵母が「炭酸ガス」を発生し、生地が膨らみます。「炭酸ガス」は生地を捏ねた時に取り込まれた気泡を核に大きくなっていきます。
さらに発酵を続けると気泡は一層大きくなり、グルテンの膜は風船のように膨らみます。ここできめの細かい発酵生地にするため、途中で生地をつぶして「ガス抜き」をして気泡の数を増やします。再び発酵を進めると、今度はよりたくさんの小さな気泡を核に炭酸ガスが膨らみ、生地のきめがより細かくなるのです。
薄力粉は強力粉に比べてタンパク質の含有量が少なく、「グルテン」の質が弱いので、粘り気と弾力のあるコシの強い生地ができません。ですから、良質の強力粉を使って、充分に捏ねてから発酵させるのがおいしい発酵生地を作る秘訣です。(参考文献:お菓子「こつ」の科学/河田昌子著[柴田書店])