製作:澤井志朗[サロン・ド・ペリニヨン]
『ガトー』2005年2月号掲載

 アパレイユ・フロマージュ

クリーム・チーズ:95g
発酵バター:15g
カソナード:30g
卵黄(冷凍加糖20%):30g
生クリーム(乳脂肪分38%):45g
  1. 軟らかくしたクリーム・チーズと発酵バターを混ぜ合わせます。
  2. カソナード、卵黄、生クリームを加えて混ぜ合わせます。

 洋梨のソテー

洋梨(フレッシュ):200g
カソナード:20g
バター:10g
シードル・ドライ:5ml
グルマンディーズ・ポワール・ウィリアム:1ml
  1. カソナード、バター、シードル・ドライを鍋に入れて加熱して溶かします。
  2. 角切りにした洋梨を1に入れて水分を飛ばします。
  3. 火を止めてグルマンディーズ・ポワールを加えます。
    ※グルマンディーズ・ポワール・ウィリアムはノン・アルコールの濃縮果汁。ドーバー洋酒貿易株式会社扱い。

 パート・シュクレ

発酵バター:280g
粉砂糖:80g
塩:2g
粉末ヴァニラ:1g
粉末アーモンド(粗挽き):120g
全卵:60g
薄力粉:300g
  1. 発酵バターに粉砂糖を加えて擦り合わせます。
  2. 全卵を少しずつ加えて混ぜ合わせます。
  3. 塩、粉末ヴァニラ、粉末アーモンド、薄力粉を一緒にしたものを2に加えて混ぜ合わせます。
  4. 生地をまとめ、冷蔵庫に入れて休ませます。

作り方
  1. パート・シュクレを伸してタルト型に敷き、アルミ箔を敷いてストーンを詰め、しっかりと空焼きします。
  2. 洋梨のソテーを半分まで詰めます。
  3. アパレイユ・フロマージュをタルトの縁まで流します。
  4. 180℃のオーブンで7〜8分焼きます。
  5. バーナーで焼き色を付けタルトの縁にカソナードを付けます。

  • 菓名の「コミス」はドワイエンヌ・デュ・コミスからとりました。日本で栽培されている洋梨はラ・フランスが8割ですが、コミスは“幻の洋梨”といわれる最上級品です。コミスは10月中旬から下旬までの短い期間にしか手に入りませんので、実際に使っている洋梨は「ラ・フランス」です。
  • 砂糖の種類は数多いですが、大きく「含蜜糖」と「分蜜糖」に分類されます。黒砂糖やメープル・シュガーのような「含蜜糖」は充分精製されていないため、ミネラルやビタミンなどの栄養素を含んでいます。昨今の健康ブームはより自然の姿をとどめている食材に付加価値を認めているので、これらを洋菓子の材料に使うことで洋菓子の付加価値も高まります。
    「含蜜糖」の仲間であるカソナードをキャラメル化させるとグラニュー糖で作る場合よりも程よい酸味があります。「コミス」ではカソナードで洋梨をソテーしています。キャラメル状になる前に火を止めているので、苦味はないのですが、味に深みが出ます。基本的にパイナップルなどのトロピカル・フルーツをソテーする時はグラニュー糖よりカソナードが合うと思います。