製作:山崎正也[辻製菓専門学校]
『ガトー』2005年2月号掲載

 パート・ブリゼ

小麦粉:250g
バター:125g
冷水:60ml
卵黄:1コ
塩:2g
  1. 小麦粉とバターを一緒にしてフードプロセッサにかけ、サブラージュ※します。
  2. 1に冷水と卵黄、塩を加えて再度軽くミキシングします。
  3. フードプロセッサから取り出して生地をまとめ、ラップ材などで覆って冷蔵庫でしばらく休ませます。

    ※サブラージュとは小麦粉とバターを混ぜ合わせて細かいそぼろ状にすることです。「用語の解説」参照。

 じゃがいものドフィノワ

じゃがいも(大きめのメークイン):1コ
ニンニク:1片
牛乳:80ml
生クリーム:80ml
塩:少量
胡椒:少量
ナツメグ:適量
  1. じゃがいもの皮を剥き、1cm角のさいの目に切ります。
  2. 鍋に牛乳と生クリーム、ニンニク、1を入れて火にかけます。
  3. じゃがいもに火が通ったら火を止めてニンニクを取り除き、塩、胡椒、ナツメグで味を調えます。

 アパレイユ

全卵:1コ
生クリーム:75ml
牛乳:50ml
塩:少量
胡椒:少量
ナツメグ:少量
  1. ボールに全卵を入れてよく溶きほぐす。
  2. 生クリームと牛乳を加えて混ぜ、塩、胡椒、ナツメグで味を調える。

作り方
  1. 厚さ2mmに伸したパート・ブリゼを直径20cmのセルクルに敷いて軽く空焼きします。
  2. いったんオーブンから出して内側にほぐした全卵を塗り、再びオーブンに入れて完全に火が通るまで焼きます。
  3. 2にじゃがいものドフィノワを半分位の高さまで詰めます。
  4. 厚さ1cmにスライスしたサント・モール・ド・トゥレーヌを切断面が上になるように並べます。
  5. アパレイユを流し、200℃のオーブンに入れて25分程度で焼き上げます。

  • サン・モール・ド・トゥレーヌ(Saint Maure de Touraine)は山羊の乳から作るシェーヴル・タイプのチーズです。シェーヴルとは雌山羊を意味します。サン・モール・ド・トゥレーヌは筒状で木炭の黒い灰がまぶしてあり、中に1本麦わらが通してあります。若いうちは真っ白で軟らかく崩れ易いのですが、灰が黒からグレーになる頃には水分が飛んで縮んで硬くなります。
    豊かな牧草の少ない土地でも山羊は山岳地帯の急斜面を登って高地の草を食べます。山あいの草を食べる山羊の乳には牛乳にはないコクと風味があります。1〜3月に生まれた赤ちゃん山羊は、新鮮な草を食べた春先のミルクで育ちます。シェーヴル・タイプのチーズが最もおいしいのもこの頃です。
  • キッシュというとベーコンなどを使ったキッシュ・ロレーヌが一般的で洋菓子店でもしばしば見かけます。そこで独特のシェーヴル・タイプのチーズを使ったキッシュを手がけてみました。技術的に特に難しいことはありませんが、強いていえばじゃがいものドフィノワで火を通す時、じゃがいもを焦がさないように注意してください。また、好みですが、ナツメグを効かせるとよりおいしさが増すと思います。