製作:青木定治 [パティスリー・サダハル・アオキ]
『ガトー』2004年2月号掲載

 パート・シュクレ

バター:900g
粉砂糖:600g
粉末アーモンド:200g
全卵:300g
塩:15g
薄力粉:1500g
強力粉:400g
  1. バターと粉砂糖、粉末アーモンド、塩をミキサーボールに入れ、ビーターで攪拌してサブラージュします。
  2. 全卵を加えて軽く混ぜます。
  3. バターの生地と全卵が完全に混ざらない状態のまま、一緒に篩いに通した薄力粉と強力粉を加えて軽く攪拌します。
  4. 生地がまとまったら厚さ2cm程度に伸してラップで包み、冷蔵庫でしばらく休ませます。
  5. 麺棒で叩いて薄く伸ばしていきます。
  6. ある程度まで伸したら麺棒を転がして厚さ2.5mmに伸します。
  7. 直径15cmの円形に切り抜き、直径7cmのタルト・セルクルにフォンサージュします。
  8. 余分な生地を切って取り除きます。
  9. 160℃のオーブンに入れて20分位空焼きします。

 コンフィチュール・フリュイ・ルージュ

フランボワーズのピュレ:125g
ブルーベリーのピュレ:125g
グラニュー糖:250g
レモン果汁:50g
フリュイ・ルージュ・ミックス:1000g
  1. 手鍋にフランボワーズのピュレとブルーベリーのピュレを入れて火にかけ、沸騰させます。
  2. グラニュー糖とレモンの果汁を加えてさらに110℃まで煮詰めます。
  3. フリュイ・ルージュ・ミックスを加えて混ぜ合わせます。

 クレーム・シャンティイ

生クリーム(乳脂肪分35%):400g
グラニュー糖:80g

 クレーム・マロン

クレーム・ド・マロン:255g
パート・ド・マロン:170g
ラム:10ml
泡立てた生クリーム(乳脂肪分35%):85g
  1. クレーム・ド・マロンとパート・ド・マロンを一緒にし、ラムを加えてなめらかな状態になるまで混ぜ合わせます。
  2. 泡立てた生クリームと合わせます。
  3. 使うまで冷蔵庫に保存しておき、絞り易い硬さにしておきます。

作り方
  1. 空焼きして冷ましたパート・シュクレのケースの底にコンフィチュール・フリュイ・ルージュを敷き詰めます。
  2. 160℃のオーブンに短時間入れてコンフィチュール・フリュイ・ルージュの水分を飛ばします。
  3. 硬めに泡立てたクレーム・シャンティイを2の上に絞ります。
  4. クレーム・マロンをモンブランの口金を使って絞ります。
  5. 粉砂糖を軽く振りかけ、マロン・グラッセのかけらとフランボワーズを飾ります。

  • アーモンドはスペイン産マルコナ種。ホールのアーモンドを、使う直前にフード・プロセッサーで挽いて粉末にして使用。粉末状のアーモンドは空気に触れる部分が大きくなるので、酸化や劣化が早く、油も出やすくなります。必要な時に必要な分量を、使う直前に挽いてすぐに使うのが理想的です。
  • 小麦粉はフランス産。日本の小麦粉は挽きが細かいのが特徴です。同じ量の小麦粉でも挽きが細かければ全体の表面積が大きくなり、従って吸収する水分量も大きくなります。小麦粉の吸水率は配合や作業に影響を及ぼします。しっとりした潤いのあるスポンジにはキメの細かい小麦粉が向いています。逆に少し乾燥気味に焼いて後からアンビベするようなスポンジではキメの粗い小麦粉の方が良い結果を得られます。日本の挽きの細かい小麦粉を使う場合、配合中の水分量を少し増やして調節すると良いでしょう。
  • 塩はゲルランドの塩。ブルターニュ地方のゲルランドは製塩で知られており、専門の塩職人(バルディエ)によって昔ながらの製法で作られる天然塩です。有機分に富んだまろやかなからさを持つゲルランドの塩は製品の風味を一層引き立てます。普通の精製塩を使う場合、きつい塩味になりますので80%くらいの量で良いでしょう。
  • 通常パート・シュクレはバターと砂糖をすり合わせて卵を少しずつ加えながら乳化させていきます。この方法は生地に空気が入り易くもろい食感になります。それを避けるためにバターと卵を乳化させないうちに小麦粉を合わせています。ですから3ではバターの生地と全卵を完全に混ぜ合わせてしまう必要はありません。合わせた時は生地がつながっていないように見えますが、この後の工程の麺棒で叩くなどの作業を通して生地は自然につながります。
  • フォンサージュとはタルト・セルクルにパート・シュクレを敷くことですが、これは次のように行います。余分な生地を取り除いた後、セルクルの縁に生地が被さるようになっているのでこれを指でなぞるように取り除きます。これによって焼いた時、生地が内側に縮み、形良く焼き上がります。タルト・ストーンを詰めなくても底が平らに焼けます。