製作:藤森二郎 [ビゴの店]
『ガトー』2004年1月号掲載

 バターロール生地の配合(約50個分)

強力粉:850g
薄力粉:150g
上白糖:120g
塩:20g
脱脂粉乳:40g
生イースト:40g
全卵:3コ
牛乳:550ml
バター:150g
※強力粉はスーパーカメリア、薄力粉はヴァイオレット。いずれも日清製粉株式会社の製品。
<ミキシング>
  1. 強力粉と薄力粉、脱脂粉乳を一緒にしてよく混ぜ、目の細かいふるいで篩っておきます。(脱脂粉乳は水分を加えた時に塊ができやすいので、小麦粉と一緒に篩っておくことでむらなく混ぜ合わせることができます。)
  2. ミキサー・ボールに1と上白糖、塩、ほぐした生イーストを入れ、全体を手でよく混ぜ合わせておきます。
  3. ほぐした全卵、半分の量の牛乳を加え、フックを使って低速でミキシング(混捏)を始めます。
  4. ミキシングを続けながら生地の状態を見て残りの牛乳を少しずつ加えていきます。ミキシングの工程が半分程度まで進んだ時点で牛乳の全量が入るようにタイミングを調整します。
  5. 0分程度ミキシングを続け、生地がボールの内側に着かなくなったら、軟らかくしたバターを小さくちぎって加え、さらに5分ほどミキシングを続けます。
  6. バターが生地に完全に練りこまれたらミキサーを中速にしてさらに30秒ほどミキシングをしてミキサーを止めます。
    ※ミキシング完了の生地の目安として、少量を取って両手で引っ張ってみます。この時、生地が滑らかによく伸び膜状になっていたらミキシングを終えます。

<1次発酵>

  1. 容器に移し、表面が乾燥しないようにビニールなどで覆って温度28〜30℃、湿度75〜80%の場所に置いて50分間発酵させます。
    ※発酵の目安は生地のボリュームが1.5倍程度になるまで。
  2. 生地の端を軽く引っ張って中央に折り返すようにして数回ガス抜きをします。
  3. ビニールで覆い、温度30℃、湿度75〜80%位の場所に置いて50分発酵させます。

<分割と丸め>

  1. 発酵し終わった生地を35gずつに分割します。この時、表面の滑らかな面が上になるようにして分割します。
  2. 表面に軽く強力粉を振り、1度に2個ずつ両手で丸めていきます。丸める時は掌で包むようにして丸めます。
    ※振り掛ける強力粉が多いと生地が滑ってきれいに丸まりません。また少なくても生地の表面が滑らかになりません。強力粉は適量振ります。
  3. ビニールで覆いをして15分くらいベンチタイムを取り(休ませ)ます。

 クレーム・パティシエール

牛 乳:1000ml
薄力粉:75g
上白糖:190g
卵 黄:9コ
ヴァニラ:1/4本

作り方
  1. 麺棒で平たく伸してクレーム・パティシエール15gを絞ります。
  2. 縁にほぐした全卵を塗り、クレーム・パティシエールを生地で包みます。
  3. しずく形に成形してテンパンに並べ、細長く伸ばした生地でしっぽを巻きつけます。
  4. 30℃、湿度75〜80%の場所で45分程度発酵させます。
  5. 全体にほぐした全卵を塗り、カレンズの目とスライス・アーモンドの耳を付けます。
  6. 子ねずみは1次発酵の終わった生地を5gずつに分割し、ベンチタイムをとってから小さなしずく形に成形します。親ねずみと同様に全体にほぐした全卵を塗り、黒ゴマの目とスライス・アーモンドの耳を付けます。
  7. 親ねずみと子ねずみをそれぞれ別のテンパンに並べ、200℃のオーブンに入れます。
  8. 10〜15分焼いたところで、いったんオーブンから出します。子ねずみの底にほぐした全卵を塗って親ねずみの上に重ねます。
  9. もう1度オーブンに入れ、さらに5分ほど焼きます。

  • イーストは温度28〜30℃、湿度75〜80%の時最も活発に活動します。このため発酵時には必ずこの温度と湿度を保ちます。
    イーストには生イーストとドライ・イーストがあり(用語の解説参照)、それぞれに長所と短所があります。生イーストは長時間の冷蔵保存に対して耐性が強いので、前日の夜仕込んだ生地を12℃位の冷蔵庫に入れて一晩低温発酵させ、翌日の朝、成形して焼く、といった作業が可能です。これに対しドライ・イーストは冷蔵保存による耐性は劣ります。生イースト、ドライ・イースト、それぞれの特徴を活かして使い分けると良いでしょう。配合の生イーストをドライ・イーストに置き換えて作る場合1/3の12gになります。
    なお、発酵を促進するためあらかじめイースト・フードを添加したドライ・イーストもありますが、食の安全性を顧客にアピールするという観点からはあまりお勧めできません。
  • パンの製造で大事なことはいろいろあります。
    中でも発酵が適切に行われるためには<生地>の温度管理が不可欠です。生地の温度管理を簡単に行うためには次の式を利用すると便利です。
    「65=仕込みに使う水の温度+作業する部屋の温度+小麦粉の温度」
    つまり、部屋の温度と小麦粉の温度は作業環境で決まってくるので水の温度を調整すれば良いわけです。この式通りに生地を仕込めは出来上がりの生地温度は24〜26℃になり、毎日コンスタントに同じ状態の製品を作ることができます。ただし、冬の寒い時期には合計を+3、68にし、夏の暑い時期には-3、62にします。