製作:小針由雄 [パティスリー・コルディアル]
『ガトー』2002年5月号掲載

 基本の配合比

粉末アーモンド:1
粉砂糖:2
卵 白:1
乾燥卵白 卵白の3%以下
(乾燥卵白を加えると作りやすいが、使わなくてもよい。)
  1. 卵白に乾燥卵白を加えてミキサーにかけ、中速で泡立てます。
  2. ある程度泡立ってきたらグラニュー糖を1つかみ(配合外)ほど加えて高速でさらに5分くらい泡立てます。
  3. 粉末アーモンドと粉砂糖を一緒にして少し目の粗いフルイで2回篩います。
  4. 2のムラングを3に1度に加えて混ぜ合わせます。
  5. シリコンのマットの上に丸く絞ります。
  6. テンパンを軽く叩いて生地の形を整えます。
  7. 固定オーブンで焼く場合:220℃のオーブンに入れて表面に皮が張るまで焼き、180℃のオーブンに移して焼き上げます。この時、ダンパーを初めは半開きにし、低温に移してからは全開、さらにオーブンのドアを少し開けます。
    コンベクション・オーブンで焼く場合:160℃でダンパーを開けて焼く。コンベクション・オーブンは熱風が決まった方向から吹きつけるので少し焼き色がついたらテンパンの前後を逆にする。

 クレーム・オ・ブール・ヴァニーユ

グラニュー糖:400g
水:120ml
ヴァニラ:1/2本
卵黄:50g
全卵:120g
バター:600g
  1. 水にグラニュー糖、ヴァニラ(莢を裂いてビーンズを取り出し、莢も使う)を入れて火にかけ、121〜123℃に煮詰めます。
  2. 卵黄、全卵を一緒にしてほぐし、かき混ぜながら1のシロップを糸状に垂らして加えていきます。
  3. シノワで濾します。
  4. ミキサーにかけて泡立てます。
  5. バターをミキサーにかけ、ホイッパーで立てます。
  6. 4の熱が取れたら、5と合わせます。

作り方
  1. 焼いたマカロンが冷めたらクレーム・オ・ブール・ヴァニーユを絞って2枚を合わせます。

  • 非常にシンプルな配合のマカロン、難しい作り方ではありませんが、きれいに焼くのは難しいお菓子です。
    マカロン成否の鍵は材料の選択から始まります。
    粉末アーモンドはその油脂分がムラングの気泡を消す作用をします。また、粉末アーモンドの粒子があまり細かいとムラングと混ぜた時、水分を多く吸収して生地が硬めになります。こうなると、焼き上げたあと、表面の特有のつやが得られません。アーモンドは皮を剥いたホールをフード・プロセッサーで自分で挽いて粉末にすると良いでしょう。やむを得ず既成の粉末アーモンドを使う場合は粗く挽いたアーモンドを使いましょう。
    粉砂糖の選択にも注意が必要です。市販の粉砂糖は固まるのを防ぐためにコーンスターチが加えられています。粉砂糖は純糖のものを選びます。また、転化糖を含む粉砂糖も焼き色がつき過ぎるので避けます。
  • マカロンの成否の鍵、その2は生地の混ぜ方です。充分に丁寧に混ぜ合わせ、マカロネと呼ばれるツヤと粘り気のある状態にします。生地の良否の判断は、生地を落とした時、生地がブツッと切れたりせずに連続して流れ落ち、落ちた跡がしばらく残っているような状態が理想的です。
  • シリコンのマットを使わずに紙に絞って焼く場合。焼いたらすぐに紙を持ち上げてテンパンとの間に湯を流し、蒸気で蒸らしてはがし易くします。
  • マカロンを焼く時間の目安は8〜10分くらい。オーブンに入れてしばらくすると生地が浮いて周囲の底の部分が割れたような状態になります。焼き上げてオーブンから出すと浮いた生地が下がり、"コロレット"と呼ばれるマカロン特有の形状が生まれます。
  • 家庭用のオーブンで焼けないこともありませんが、原則的には空気抜きのあるオーブンで焼くお菓子です。家庭用のオーブンで焼く場合は温度は低めに、扉を少し開けて焼くと割れずに焼ける率が高まるでしょう。